ISBN:4044292027
書籍形体:文庫
著者:谷川流(ながる)
イラスト:いとう のいぢ
出版社:角川書店
出版年月:2003/09
価格:¥540

書店になかったのでとばしていた涼宮ハルヒシリーズ2作目。文化祭を控え、クラスや部活の出し物をめぐって(一部を除き)一致団結試行錯誤している時期、涼宮ハルヒ率いる「SOS団」が‥というよりは涼宮ハルヒが暴走的にひとりよがり的に一人で何を企んでいたかというと、それは映画製作だった。映画製作に伴い映画の中だけのフィクションであるはずの非現実的設定がどうやら世界に影響を与えているらしい。

涼宮ハルヒが退屈だと思えば世界を消滅させられる、涼宮ハルヒがこうであってほしいと願う方向へ世界をねじ曲げられる‥という本人は全く知るところではない迷惑な能力(というのか)の為に、主人公の少年キョン、未来からきた未来少女みくるちゃん、超能力者古泉くんと宇宙人長門さんの3人が四苦八苦する。

一作目もそうでしたが、前半はひたすらドタバタした学園生活&SOS活動で、中盤過ぎからようやくSF要素が絡んだ話の核に触れていきます。前作の説明とシリーズものとして今後の伏線が主で、本作単品の作品としてはちょっぴり物足りない感じでした。連作としては涼宮ハルヒの存在が果たして世界にどういう影響を及ぼしていくのか、涼宮ハルヒは造物主であるのか‥そうでないのか、その辺がとても楽しみです。

この後に三作目であった短編集を読むといろいろ補われて良かったかもしれないと思いました。

○涼宮ハルヒの溜息
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