ISBN:4044292043
書籍形体:文庫
著者:谷川流(ながる)
イラスト:いとう のいぢ
出版社:角川書店
出版年月:2004/07
価格:¥540
断然面白くなってきたと私は胸を張って言えるけれど、人の好みはまちまちなので参考程度に読んでいただけたらと思います。本当良い感じに世界が広がってきて、あぁどんな具合に全てが収まって行くのだろうと、心の底からわくわく楽しみにしてます。現在広げられた世界に加えてさらにまだまだ秘められた可能性が感じられて、このシリーズ一作目「涼宮ハルヒの憂鬱」は第八回スニーカー大賞の<大賞>受賞作らしいのですが審査員はやっぱり凄いなとしきりに感心しました。その作品単体の魅力も見るのでしょうが、今後の可能性も審査の大きな要因なんだろうなぁ。‥よく分かりませんが。

冬休み直前の放課後SOS団で涼宮ハルヒがひとり今後のイベントについて仕切っていた。人に意見や同意を求めたかと思いきや、問いかけに対する返事を待つことなく計画はものすごい早さで立てられて行き、最後には結局涼宮ハルヒ一人で思いつき、決定し、団員を巻き込む形になるのだ。そんな状況をいい加減うんざりだとつっぱね、認めたくないが実は楽しいのではないか?という思いを必死に無視していた主人公キョンに恐怖が待ち受けていた。十二月十八日いつものように学校へ行ってみると涼宮ハルヒが消失していた。‥消失と言うのはつまり「涼宮ハルヒなどという生徒は最初からいないことになっていた」のだった。

「涼宮ハルヒの溜息」の感想で単品の作品としてはちょっと物足りないと書いたのですが、本作はシリーズの流れとしても無理なく、単品の作品としても面白かったと思います。私は普段SF小説を読むことがほとんどない(多分。SFだと認識しないで読んでいることはあるかも)のですが、この小説がこんなに楽しめるのなら、もしかしてほかのSFも好きなんじゃないかなぁ。特に今回キョンがトラブルを切り抜けた方法に関連した話は大好きですし‥。

○涼宮ハルヒの消失
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