魍魎の匣

2005年3月10日 和書
ISBN:4062646676
書籍形体:文庫
著者:京極 夏彦
出版社:講談社
出版年月:1999/09
価格:¥1,020
やっと読了。毎日ちょっとずつ読んだので時間は掛かってしまったけれど、話が面白いので長さはあまり感じなかった。前回同様結末に至るまでの描写が中心だったように思える。絡み合っていたいくつかの事実の真相よりも、なぜそういったいくつかの出来事が絡み合ってしまったのかが興味深かった。挿入されている手記のようなもの(読めば何であるかは分かりますが、あえて伏せます)を作品として読んでみたいと思った。この手記(のようなもの)が、覗いてはならぬがちらりと覗いてみたい、と恐いものを見たくなるような感じにさせた。そしてその感じが、匣イコール不気味と思ってしまった所為かなと思った。

探偵榎木津が見えたものを口に出す場面では、既にその時点である程度不穏な予測をし恐怖を感じて身構えていた。身構えていたのだが、行から行へと目を移しつつ息を吸った一瞬の隙に言葉が入り込んできてしまって、ゾッとした。

○魍魎の匣
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