ねこたび書店好みの漫画(11)篠 有紀子:イタツキホタルさんへ
2005年3月26日 マンガねえ
こんなふうになかはちょっと薄暗くて‥‥‥
でも外はとっても明るくてまぶしくて‥‥‥
そういうの見てるとなぜか昔のこと思い出したりしない?
(花きゃべつひよこまめ 講談社文庫1巻)
作品の中に出てくるこの台詞、私はこの台詞がまさに この作品自身をあらわしていると思います。 ちょっぴり古めの作品ですが、色あせることなく ほのぼのとした「現代のお伽話」の雰囲気を今でも醸し出しています。
藤井パパと藤井ママ、その子供の藤井ミキの3人藤井家を中心に起こる様々な出来事や日常を綴ったお伽話で、のんびりしているのはもちろんなんですが、突然シュールな教訓に結びついたりもしてひとつひとつの短編が少しずつ違う魅力を持っているのも素敵です。
優しい雰囲気に隠れて、切なさや寂しさが見えかくれしている事で
作品に独特の余韻を残していると思います。
私はこの作品が大好きで、普通のコミックスでも持っているのに
講談社文庫版が出た時には、そちらもそろえてしまったほどです。
(アマゾンに投稿したレビューを写しました)
この作品がずっと好きだったのに作者のほかの作品を読んだことがありません。今では在庫切れ状態のものが多く手に入りにくい模様。んがー。私にはそういうところがあります。ある人のある作品を果てしなく愛しても、その人のほかの作品やその人自身のことを知ろうとしないのです。興味がないわけではなく思い付いたらホームページで調べたりするけども、また長い間思い付つかない。作品単体で愛してるのかなと思いながら視野が狭いのかもなとも思います。
○花きゃべつひよこまめ
(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063602028/nekotabihutat-22)
○高天原に神留坐す
(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063404730/nekotabihutat-22/)
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